体の冷えを解消する方法
「冷えは万病の元」とか「体を温めると健康になる」という考え方が、ようやく一般の方の間にも広がってきました。でも、その詳しいメカニズムについてまで知っている方は少ないかもしれません。
なぜ、体が冷えると病気になりやすいのか。なぜ、体を温めることが病気予防や症状の改善につながるのか。その点について、ご説明していきましょう。
まず「冷え」についてですが、これは体質的に冷えを感じやすい「冷え性である」ということだけを指すのではありません。血流が悪い、あるいは平熱となる体温が低いために体の「冷え」が起こっているケースもあり、こちらのほうが深刻です。
体の内部がこのように「冷え」てしまうと、私たちの生命維持にとって大切な役割を果たしている酵素が働かなくなってしまいます。
酵素は、私たちが体に摂り入れた食べ物を分解して栄養素を作ったり、解毒するなどの働きをします。この酵素が一番働いてくれる体温はおよそ36・5度。また、血液がスムーズに流れる体温も同じくおよそ36・5度です。
つまり、これ以下の体温になると、体内に老廃物が溜まりやすくなり、免疫力が下がって病気を招くというわけです。病気にかかった後も、体が「冷え」ていると、自然治癒力が働きにくく、重症化する傾向があります。
また、現代は、「寒さ」や「冷え」を感じる神経が鈍くなっていることも問題です。エアコン完備の生活で、暑すぎず寒すぎない一定の温度下で長時間過ごすことで、体温調節機能が低下している人が多く見られます。
体の芯は冷えているのに、冷たいものを摂取し続けたり、薄着を続けたりすることで、「冷え」を悪化させている可能性があるので注意して下さい。
病気予防、改善には「体を温めること」が一番。これが東洋医学に基づく中村式の基本原理です。
体を温める方法としては、実践されると良い方法を2つご紹介しましょう。
1.半身浴
入浴の際、手軽に短時間でとシャワーで済ませることなく、温かいお風呂で半身浴をして下さい。
お湯は40度~41度のややぬるめの温度で、15分~20分程度下半身だけ浸かります。冬場は上半身が冷えないように、肩にタオルなどを掛けておかれると良いでしょう。
2.こだわりホットパック
中村式の治療で体を温めるために用いる「こだわりホットパック」を活用します。
冷えの解消のためには、温める場所にコツがあります。まず手足を温めて下さい。ここがもっとも冷えているからです。
と同時に、生命力をアップさせることが重要になりますので、内臓が位置するお腹や腰の周辺も温めていきましょう。これが、冷えをなるべく早く解消していく秘訣です。
「冷え」の解消は、なぜ必要?
- 「冷え」はさまざまな病気の温床となり、また重症化させる
- 「冷え」は人間にもともと備わった自然治癒力を低下させる
- 下半身を温めることで、生命力をアップし、冷えも解消できる
